2017年 04月 21日
さわらび摘み |
今朝「ディサービスに行きたくない、疲れて疲れて身体がくたくたや」と言う母。
「しようがないね、じゃあ休んでて」
私はセンターへ「お休みします」と電話する。
家に帰って、娘と聖書を読み始める。
ずっと旧約聖書を読んでいたけれども新約が読みたくなって
きのうからヨハネの手紙を読んでいる。
『自分の罪を言い表すなら・・・清めて下さいます』(1章9節)
「私たち、カトリックでなくて良かったね」
「ルターに感謝しなくちゃね」
と言いつつ、互いに自分の罪を告白して
きょう一日罪を犯さないようお守り下さい、と祈った。
娘と一緒に聖書を読んで分かち合えることは本当に感謝である。
そうしていると父から電話。
母が父を困らせているのだ。
行くと母は「家の二階に他の人が住んでいる」と言って父を責めている。
「もう、天気もいいし、わらびでも摘みに行こう」と言った。
母は喜んで「すぐ行く。でもお昼ご飯を食べなくちゃ」と言う。
私は急いで家に帰って父母が出かける支度をしている間に
いなり寿司を作ってお庭で4人で食べた。
実は夫が朝のうちに山へ行ってわらびのあるところを確認してきたのだ。
まるでお殿様のさわらび摘みだね。
山を歩く。
さわらびを摘みながら。
ところどころで車を止めて日当たりの良い山の尾根道を歩く。
すみれ、イカリソウ、オウレン、わらび、ぜんまい、笹百合のつぼみ
私の好きな夏ハゼの葉っぱがやわらかに萌え出でている。
明るい雑木林だから、母も歩く。
「お母さん、疲れて出かけられないって言ってたけど」
「そう、くたくたで・・・」
「でも先頭を歩いているよ」
「わっはっは」
やっぱり外はいいなあ。
気分が晴れやかで母は正気を取り戻す。
暖かくて汗ばむくらいのところを、谷からの風が吹き抜けていく。
帰宅後、わらびとゼンマイ、お鍋で3回ゆでた。
父母の夕食にわらびの酢味噌和えにしょうがを添えて出す。
「あら、このわらび、誰が取ってきたの?」と言う母。
父と私、一瞬絶句。
いいよ、お母さん、みんな忘れてしまったんだね。
でも気持ちの良かったこの日のことはきっと身体が覚えていてくれるはず。
私もマザー・テレサの心境を思い浮かべて、大きな罪を犯さなかったような気がするよ。
by pompom518
| 2017-04-21 22:16
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